001:黄金色の海原
9号線を西に走ってくると、五十猛のあたりで急に目の前に海が広がる。その五十猛の海が夕暮れ時にはきらきらとした金色に染まる。 宅野までもう少し。 オレンジの看板で9号線を右に折れ、道なりに少し走ると、今度は宅野の港が目の前に広がる。 道路がぐーっと左に 曲がると、そこが宅野の港。 こちらもまだ金色だ。 そこで車を降りてみると、金色が町を染めていた。 僕はそこで日が沈むまで、 日が沈むのを見ていた。